ある駅前にホールが密集していることが分かったので、実際どんな感じなのかなぁ~と興味本位で行ってみました。
密集しているだけに、おそらく各ホールで営業戦略が違ったり、特色があったりするのではないかと想像しながら、訪問してみました。
※過去の記事を書き直しているので、数年前のことになります。
打ち手の視点から見た、密集地域の状況、特徴などについてまとめますので、ホール経営の参考になればと思います。
各ホールの設置台状況と立地
密集エリアとは言え、北口、南口と分かれていて、各4店舗ずつあるような状況でした。駅前の栄え方に多少の差はあるものの、大きな差はないように感じます。
つまり、各ホールの営業努力が、そのまま集客に反映されるような気がしました。
以下、設置台数などのデータを記載しておきます。
※詳細が分からないように台数など多少フェイク入ってます
- A店(北口駅前)
20スロ 200台 4パチ 250台 2パチ 40台 - B店(北口駅前)※A店と系列
20スロ 170台 5スロ 30台 4パチ 250台 1パチ 50台 - C店(北口駅前)
20スロ、5スロともに40台 4パチ 100台 1パチ 90台 - D店(北口から徒歩3分程度)
2スロのみ 60台 1パチのみ 180台 - E店(南口から徒歩3分程度)
20スロ 150台 4パチ 200台 1パチ 80台 - F店(南口駅前)
20スロ 60台 4パチ 150台 1パチ 100台 - G店(南口駅前)※おそらくF店と系列
20スロのみ 180台 - H店(南口駅前)
20スロ 100台 5スロ 20台 4パチ 130台 1パチ 160台
立地としては徒歩3分かかるD、E店以外は、駅前の超好立地です。しかもこの駅は大きな団地もあり人口も多い駅となっています。
建物の綺麗さでいうと、おそらくEが一番でA、B、Hも綺麗です。Dは普通で、それ以外は若干古いかもしれません。
設置台数で規模でいうと「B⇒A⇒E」の順。グループ規模までは調べていませんが、A、B、Hは都内にも店舗があるグループです。
以上の情報でどこがはやっていると思うでしょうか?考えながら、読み進めてみてください。
パチンコ屋集客|実際の集客状況は?
「予想しながら読み進めてください」とはお伝えしたものの、前項目で挙げた情報では、おそらく情報不足であるかと思います。集客には様々な要因(設定状況や機種構成、他多数)が絡んでくるからです。
ただ前項目で挙げた情報を見て、打ち手としての自分が予想をするならば、都内でも見かけるA、B、Hは立地も駅前なので、これらのお店が繁盛していて、他は厳しいのではないかと感じます。
しかし、実状は・・・・・・・・・・・
・・・・・
E店のほぼ一人勝ち状態でした!
( ̄□ ̄;)!!
なぜ、ここまで差が付いているのかは、正直ちょっと見に行っただけでは分かりません。稼働率が酷かった店舗としては、FとHがかなり酷い状態でした。
※ここは1割ないくらいの稼働率
Fは、建物自体古い昔ながらのホールという感じなので、若干仕方ない部分もあるのかもしれませんが、問題はH店です。H店は、系列の店舗によってはかなりの稼働率を誇っている店舗も知っています。
なぜここは悲惨な状況なのか?どうやって立て直すべきなのか?打ち手側から見た感想と対応策を考えてみたいと思います。
まず、同じ南口にある店舗が強いので、南口のライバル店に、勝てる点を探さねばなりません。現時点で勝てるのはおそらく駅前の超好立地です。しかし、駅前の好立地を活かせていない現状があります。
H店の問題は他にもあります。
入口正面が通路になっているため、お客さんがいないように見えるのです。
※現時点ではそもそも人が少ないので関係ないですけど・・・。
さらに機種構成も普通です。新台入替の台についても、「なぜこの台なの?」と明確な理由が見えない台が多数あります。
「新台入替をやることそれ自体が集客につながる」と勘違いしているような気がしてなりません。近くに強い競合店があるのに、競合店と大差ないラインナップ。
他にも競合が逆側も合わせれば全部で7店舗あるのです。H店を見る限り、他の7店舗に行かずに、H店に行く理由が見当たらないのです。
今の状況で自分が近くに住んでいたら、間違いなくE店に行くことでしょう。
マーケティング知識|3C分析
マーケティングとは、商品などを売るための一連の行動のことです。パチンコホールで言えば、台の仕入れから利益を出すところあたりまでのこととなります。
マーケティングの基礎ではありますが「3C分析」というものをご存知でしょうか?
細かく説明すると長くなるので、手短にお伝えするならば、「3つのCを分析して、売れる状態を作ること」です。
《3C分析3つのCとは?》
市場・顧客(Customer)
競合(Competitor)
自社(Company)
上記の3つを分析することで、売れる状態を作ります。逆を言えば、3C分析をすることなく、売れる状態は作りにくいとも言えるのです。
先程の項目で、打ち手として見た場合に、「H店を見る限り、他の7店舗に行かずに、H店に行く理由が見当たらない」とお伝えしました。つまり、競合も見えてなければ、お客様のことも見えていない状況です。
多くのパチンコホールは、頭取りなどのライバル調査をしていますが、その調査結果を正しく分析したり、活かすことが出来ていません。
お客様が集まる店舗と、集まらない店舗の差が出てくる理由の1つと言えるでしょう。
パチンコ屋集客|お客様が集まるホールとは?
集客について考える時、パチンコ屋はルールに縛られているという現状があります。そのため、正直ルールとして出来ないこともあるはずです。
しかし、出来るか出来ないかを考えるよりも、集客のアイデアをバンバン出していくことの方が重要です。むしろ突拍子もないアイデアの方が、結果的に面白い化学反応を起こすことも多いのです。
現状の問題として、お客様がほとんど居ません。解消する方法には、どんなものがあるでしょうか?
- 設定を入れ続ける
- 釘を開け続ける
- 芸能人やライターを呼ぶ
- 新台入替をする
- 可愛いスタッフ、イケメンスタッフを大量導入する
- 思い切って潰して店名変えてグランドオープン
- リニューアルオープンする
可愛いスタッフに関しては除いたとしても、比較的ありがちなものです。ありがちなものをあえて書いてみました。でも上記のことを実現する場合、一時的なものだったり、体力(お金)がないと厳しそうです。
しかし、上記は比較的誰でも思いつくものです。かつ、別に今回の条件にマッチした特別なものというよりは、どこのホールでも使える方法であり、多くのホールで実施している施策でもあります。
本来の集客で大事なのは、各ホールや地域、状況、立地、客層などに合わせた対策です。ライバル店や、どこでもやれるような対策をしたところで、資金力があるところが勝つのです。
なぜなら、一番の集客の近道は、設定を入れ続けること、くぎを開けることだからです。出し続けるには、資金力が必要となります。しかし、勝てるホールには人は集まるのです。打ち手の一番の望みは、「勝てること」だからです。
※他にも理由はありますが、長く集客を維持できるのは、勝てるホールです。
パチンコ屋集客|過疎店の現状の問題点と具体策
今回のH店を見て、問題だと思ったのは、ジャグラーにお客さんが居なかったことです。要するに設定が入っていると思われていないのです。出ない店に人は集まりません。
普通に考えればお客さんが居ないホールに体力はないはずだから、「どーせ設定ないよな」と思われます。どんどん悪循環に陥るのです。
立地を考え、Aタイプを集客に利用する
またせっかく駅前なのに、短時間打つのに向いているAタイプが、ジャグラー系とニューパルサーが数台しかありません。
巨大な団地が近くにある以上、かなりの乗降客が見込めます。にもかかわらず、帰りにちょっと寄って遊べる台が用意されていないのです。
いろんな奇抜なアイデアで対応する方法もあると思いますが、現状の意味不明な新台入替をするならば、古いAタイプをバンバン入れる旧台入替の方が、意味があると思います。
もっと言えばそこから昔の台(Aタイプ以外も)をバンバン入れます。地域1番店に勝つには、来店する理由を作ってあげなければならないのです。
一番店にある台は1番店で打ちます。しかし、地域に1台しかない台があれば、設置店に行くのです。
このような状況を作り上げた上で、サラリーマンの帰り際に「夜から打てるAタイプがここにはある!」というチラシ配布等のアピール、呼び込みなどを行い、夜の稼働だけでも上げるよう試みます。夜の稼働が上がれば、休日の稼働が上がる可能性も出てきます。
このようにして、少しずつ集客力を高めていくのです。
ちなみに自分だったら再検定も踏まえてですが、以下のあたりのAタイプがあると良いなあと思います。
- 北斗将
- クレアの秘宝伝
- エイリヤンビギンズ
- プレイボーイ
- 桃鉄
上記は元の記事を作成した2014年のものなので、2019年現在とすれば「ディスクアップ」は外せない機種になると思います。
他には、高設定を使っていることが一目瞭然の機種「バンバンクロス」「ハナビ通」はあれば設定アピールに使えるはずです。打っている人以外にも分かりやすいというのが、特によいです。
「ハナビ」に関しては、旧ハナビを置いておきたいところです。
他にも個人的な意見で良ければ、以下の機種も入れておきたいところです。
※2017年以降の機種で見た場合。
- SLOTファミリースタジアム
- クレアの秘宝伝 女神の夢と魔法の遺跡
- 熊酒場2丁目店
- 闇芝居
- ゆるせぽね
- ハイパーリノ
- ハイカ101
立地を活かして、並びを見せつける
駅前の好立地を生かして、朝の並びを通勤客に見せつける仕掛けが出来ると良いと思います。出来れば、ある程度長蛇の列にしたいところです。
長蛇の列を見せる時間も重要です。通勤時間に合わせないと意味がありません。目的が「通勤客に繁盛店であると思えわせること」であるからです。
新台入替、整理券の配布
スタッフの友達に来てもらう
隠れイベントをやる
芸能人を呼んでサインをもらえる整理券を配る
方法は様々あるかと思いますが、通勤時間に合わせて並びを作る必要があります。
出来れば、少ないながらも来店いただいているご年配の方と、スタッフが仲良くなり、朝の並びが談笑の場となったりすると、お友達が増えてきてにぎやかになるかもしれません。ご年配の方は朝早いのも大きなメリットです。
上記のような状況が少しずつ出来てきたら、椅子を用意したり、飲み物を振舞ったり、スタッフは悩みを相談してみたりして、少しずつお客さんを増やせれば、非常に面白いと思います。
まとめ
実際のホールの中では人と機械が向き合っていますが、やはり人と人が向き合っているホールこそ、居心地が良いホールなのではないかと思います。
地域、立地、お客様、ライバル店の状況に合わせて、ホールにお客様を集める努力、工夫を、社員、スタッフ一丸となって取り組んでいってください。